グルメ・食べ歩き

【明石・魚の棚】大正13年創業「本家きむらや」— ふわとろ明石焼き20個を出汁で味わう100年の老舗

【明石・魚の棚】大正13年創業「本家きむらや」— ふわとろ明石焼き20個を出汁で味わう100年の老舗

明石のソウルフードといえば、明石焼き。地元では「玉子焼(たまごやき)」と呼ばれる、ふわとろの生地を温かい出汁にくぐらせて食べる、あの郷土料理です。実は、大阪のたこ焼きのルーツとも言われています。

「本家きむらや」

明石・魚の棚商店街のすぐそば、鍛冶屋町にこの店はあります。創業はなんと大正13年(1924年)。100年以上、明石焼き一筋で暖簾を守り続けてきた老舗です。1人前20個という食べ応えのある玉子焼を、澄んだ出汁にくぐらせて頬張る——。

大阪在住の須崎が実際に訪れたので、そのリアルな体験をお届けします。

【外観】大正13年創業、「玉子焼」の赤い暖簾が掲げられた老舗

魚の棚商店街から少し歩いた鍛冶屋町。年季の入った看板が、この店の歴史を物語っています。

本家きむらや 明石 外観 大正13年創業 明石焼き 玉子焼 赤い暖簾 明石名物 老舗 鍛冶屋町
「明石名物 本家きむらや 玉子焼」と書かれた古い看板と、「明石名物 本家 きむらや 玉子焼」の赤い暖簾。白衣の店員が暖簾をくぐる。店先には鉢植えが並ぶ、歴史を感じさせる構え

「明石名物 本家きむらや 玉子焼」と大きく書かれた、年季の入った看板。その下には「味自慢」の文字と、深紅の暖簾。「玉子焼」と染め抜かれた暖簾が、ここが明石焼きの老舗であることを静かに主張しています。

白衣姿の店員さんが暖簾をくぐっていく。店先には鉢植えが並び、なんとも下町らしい温かみのある佇まい。大正13年から100年、明石の人々に愛され続けてきた風格が、この店構えからにじみ出ています。

【店内】芸能人のサインと写真に囲まれた、昭和レトロな食堂

暖簾をくぐって店内へ。そこは、時間が止まったような昭和の空間でした。

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木目のテーブルと赤茶色の丸椅子が並ぶ店内。壁一面に芸能人のサインや写真がびっしりと貼られ、テーブルには給水ポットと爪楊枝立て。昭和の食堂そのものの雰囲気

木目のテーブルに、赤茶色の丸椅子。壁一面には、ここを訪れた芸能人のサインや写真がびっしりと貼られています。テーブルには昔ながらの給水ポットと爪楊枝立て。どこを見ても昭和そのものの、味わい深い空間です。

100年続く店には、それだけ多くの人が通ってきた証があります。壁を埋め尽くすサインの数々が、この店が愛されてきた歴史を物語っている。地元の常連も、観光客も、同じテーブルで玉子焼を待つ。そんな気取らない空気が、須崎は一目で好きになりました。

【明石焼き】ふわとろの玉子焼20個、これぞ元祖の貫禄

そして、運ばれてきたのがこの店の主役。明石焼き、地元でいう「玉子焼」です。

本家きむらや 明石焼き 玉子焼 20個 ふわとろ こんがり焼き色 ピンクのトレー 明石名物 大正13年創業
ピンク色の木製トレーに整然と並ぶ、こんがりと焼き色のついた明石焼き20個。ふっくらと丸く膨らみ、表面はほんのりきつね色。奥には出汁の入った黒い椀が見える

ピンク色のトレーに、こんがりと焼き色のついた玉子焼が20個。ひとつひとつがふっくらと丸く膨らみ、表面はほんのりきつね色に色づいています。1人前20個という数は、明石焼きの定番。見ているだけで食欲をそそられます。

箸で持ち上げると、ふるふると今にも崩れそうなほど柔らかい。たっぷりの卵と「じん粉(浮き粉)」で作られた生地は、たこ焼きとはまったくの別物。外側はほんのり焼き目、中はとろとろのクリーム状で、その中にぷりっとした明石だこが潜んでいます。これが、たこ焼きのルーツと言われる元祖の姿です。

【出汁の作法】温かい出汁にくぐらせ、口の中でとろけさせる

明石焼きの真骨頂は、その食べ方にあります。ソースではなく、出汁です。

本家きむらや 明石焼き 出汁 だし 三つ葉 ネギ 黒い椀 玉子焼を浸す 明石焼きの食べ方
黒い椀に張られた澄んだ出汁。刻みネギと三つ葉が浮かび、箸でつまんだ明石焼きをそっと浸している。奥にはトレーに並んだ残りの玉子焼

黒い椀には、刻みネギと三つ葉が浮かんだ、澄んだ出汁。この温かい出汁に、熱々の玉子焼をそっとくぐらせるのが、明石焼きの作法です。

出汁にひたした玉子焼を口に運ぶと——生地が出汁を吸って、さらにとろとろに崩れていく。卵の優しい甘み、出汁の上品な旨み、そして中から現れる明石だこの食感。三つの味わいが、口の中でひとつに溶け合います。熱々のところを、ふうふうしながら頬張るのがたまらない。20個があっという間になくなる、罪な美味しさです。

【豆知識】明石焼きは、たこ焼きの原点

明石焼きの歴史は、たこ焼きよりもずっと古い。江戸時代後期にはすでに明石で食べられていたと言われ、大阪のたこ焼きは、この明石焼きをヒントに生まれたという説が有力です。

  • 生地が違う:小麦粉中心のたこ焼きに対し、明石焼きはたっぷりの卵と「じん粉(浮き粉)」を使う。だからあのふわとろ食感になる
  • 食べ方が違う:ソースではなく、温かい出汁にくぐらせて食べる
  • 呼び名が違う:地元・明石では「明石焼き」ではなく「玉子焼(たまごやき)」と呼ぶのが一般的

明石を訪れたなら、本場の玉子焼を、本場の作法で味わってほしい。その筆頭が、この大正13年創業の「本家きむらや」です。

まとめ:本家きむらやは「100年続く、明石焼きの原点を味わえる老舗」

「本家きむらや」、本当に良いお店でした。

須崎はそう断言します。

  • 大正13年(1924年)創業、100年以上の歴史を持つ明石焼きの老舗
  • JR明石駅・山陽明石駅から徒歩5〜6分、魚の棚商店街のすぐそばで観光途中に立ち寄れる
  • 1人前20個のふわとろ玉子焼、たっぷりの卵とじん粉が生む唯一無二の食感
  • 温かい出汁にくぐらせて味わう、明石焼き本来の食べ方を堪能できる
  • 芸能人のサインに囲まれた昭和レトロな店内、100年愛された歴史を肌で感じられる
  • たこ焼きのルーツである明石焼きの原点を、本場・明石で味わえる一軒

明石に来たら、まずはここで本場の玉子焼を。魚の棚の食べ歩きや明石観光の途中に、ぜひ立ち寄ってみてください。100年続く味は、一度食べれば忘れられません。

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本家きむらや 店舗情報

  • 店名:本家きむらや(明石名物 玉子焼き 本家きむらや)
  • 住所:〒673-0884 兵庫県明石市鍛冶屋町5-23
  • アクセス:JR明石駅・山陽明石駅より南へ徒歩約5〜6分(魚の棚商店街すぐそば)
  • 営業時間:10:00頃〜売り切れ次第終了(夕方16:30〜17:30頃)。閉店時刻はソースにより差があるため、訪問前に最新情報をご確認ください
  • 定休日:月曜(月1回程度、火曜も不定休)※公式に異なる記載もあるため要確認
  • 価格:明石焼き(玉子焼)1人前20個 = 1,000円前後(時期により変動)
  • 席数:約22〜27席
  • 予約:テイクアウト予約可
  • 電話:078-911-8320
  • 駐車場:なし
  • 創業:大正13年(1924年)

※営業時間・定休日・価格は変動することがあります。最新情報は公式サイト食べログでご確認ください。

100年続く明石焼きの原点。明石を訪れたら、まずはこの一皿から始めてみてください。

須崎純一
Written by

須崎純一

3度の人生リセット(退職・リストラ・倒産)を経て、AIクローン構築コンサルとして復活。47都道府県をホテル暮らしで回ったあと大阪に移住。「何回コケても立ち上がれる」を体現するべく、やりたいことを片っ端からやってみるブログを運営中。ビジネス情報はcenleaf.comにて。

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